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基本講義目次

恋愛の全体像

まずは恋愛の「よくある流れ」から話そう。ただ、これからはいちいち書かないが、人それぞれ恋愛の形は違うから、毒舌太郎が言うことはあくまで「一般的な話」だというぐらいに考えてもらいたい。恋愛はこんな簡単じゃないからな。

◆恋愛初期

なんらかのきっかけで好きな人ができて、多くの場合はドキドキする時期だ。なぜ初期はドキドキするかと言えば、それは相手のことを知らないからなんだよな。相手のことを知らないと、相手の「箱」しか見えない。中身はまだ見えない。こっちから分かる見た目や行動などから、自分が相手の中身を想像して埋めていく。見た目や行動が自分の「ツボ」にハマると、当然その中身も「素敵な想像」で埋めるよな。そこで、ある意味勘違いをする。なんて素敵な人だ、と。

ちなみにその「ツボ」というのは、女ならお父さんから作られていたり、男ならお母さんから作られていたり、芸能人とか今までの好きな人とか、誰かを重ね合わせてるんだ。本人は意識しないが、「この顔の人は、あの大好きな芸能人A、クラスのリーダーB、…と共通する。ピキーン！」といった感じで、過去に認識した人たちのデータと照合して、いいイメージと重なれば、勝手に「素敵な人」と思いこむわけだ。「いいイメージ」の「いい」とは、性的な方向性もあれば、安心感など、様々あるのだが。

また相手のことを知らない時期だから、お互いに不安がある。真っ暗なお化け屋敷から出られたときにホっとして快感があるように、不安だからこそ、相手からの気持ちを受けると普段の何倍も嬉しい。普通は親からジュースを買ってもらっても喜ばないかもしれないが、相手が本当に自分のことを好きなのか確信が持てない状態だからこそ、ジュース一本買ってもらうだけで嬉しくなることもある。

こうしてお互いに相手に酔っ払っている時期は、あまり問題も起きないだろう。不安は強いのだが、まだ最初のほうだから相手に「これぐらいは当然」といった油断する気持ちもないし、ゼロと比較して、してもらうことの喜びをいちいち感じるからだ。このころがずっと続けばいいんだが…。

◆恋愛中期

ここでは詳しく解説はしないが、おおよそ人は相手に対して「自立」か「依存」の立場をとる。あまり感情を表に出さず、相手に頼らず、自分からは連絡しないような人が「自立」だ。逆に、寂しがりだったり、嫉妬しまくりだったり、相手に振り回されるような人が「依存」だ。

恋愛初期のラブラブが終わるころ、よくあるパターンでは、競争が始まる。ラブラブ期というのはどちらも「相手こそが全て」と思うぐらいお互いに依存的なのだが、その中でも、「もう少し距離を置きたい」と先に感じるほう、つまり二人において自立的なほう、が少し先に冷めて相手を不安にさせる（悪いわけではない）。依存的なほうが、相手の気持ちに不安になって、怖くなる。ここから素直さを失い、競争期に入る。相手をけなしたりして、自分のほうが上でなければと、有利な立場を取りたくなるような関係だ。

二人の関係がもう最初から決まっているようなカップルだと、競争もなく、片方は明らかに自立、片方は明らかに依存、というところに来るかもしれない。片方が寂しい寂しい言っていたり、嫉妬や束縛をしまくっていて、自立のほうが面倒くさがったり。

◆恋愛末期
（別れへの道）

競争で勝敗が決すると、負けたほうがはっきりと依存になることが多い。依存のほうになってしまった人は、嫉妬をしまくったり寂しい寂しいと言ったりする。自立のほうは「うざい」「重い」と面倒くさがる。依存のほうは、そんな様子を見て、自分の気持ちを押し込めて我慢しようとする。でも爆発する。昔は素直に「会いたい」「寂しい」「好きだよ」「ありがとう」と言えていたのに、それが無視されたりすると素直な感情を表すのが怖くなって、押し殺そうとする。それが爆発するときは「なんでメールのひとつもできないわけ！？」などと勢い余って攻撃的になる。自立のほうは、そこに罪悪感を感じるようになる。罪悪感は嫌な感情だから、避けたくなったり逆ギレしたくなったりする。

依存のほうが、もう爆発もしなくなるころ、二人の関係は「無関心」という一つのゴールに来る。夫婦の場合なら会話がなくなるような時期。カップルの場合はここまで来る前のどこかで別れているかもしれない。いずれにせよ、こうして恋愛は終わる。

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恋愛のおおまかな流れが分かっただろうか。細かい話はまた別のところでしよう。

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